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ジアルジア症とは
ジアルジア症とは、ジアルジア原虫が小腸に寄生することで起こる感染症です。
免疫力の弱い子犬や若齢の犬が感染すると発症しやすく、下痢、体重の減少などの症状が見られます(成犬で症状が出ることはほとんどありません)。
ご家族に迎え入れたばかりのワンちゃんネコちゃんは、体も小さいため環境変化のストレスでジアルジア症を発症しやすい状況にあります。
ジアルジアは休眠状態の嚢子型(シスト)と活動状態の栄養型(トロフォゾイト)という2つの形態を取ります。
シストに関しては非常に抵抗性が強く、外部環境においても長期間生存することが可能です。(2週間以上は生存できるとも報告されています)
このシストの状態のジアルジアを、食物や水と共に口から摂取してしまうとジアルジアに感染してしまいます。
症状
軟便、水様性の下痢、血便、嘔吐、元気消失
元気食欲があっても水分を多く含んだ便、繰り返す軟便には要注意です。
診断
顕微鏡による糞便検査とアイデックス社のスナップジアルジアを用いた抗原検査にて確定診断を行います。
スナップジアルジアは顕微鏡検査に比べ3倍以上の検出感度があります。さらに検体として新鮮便でけでなく冷凍保存した便、あるいは冷蔵保存した7日以内の便を用いることもできるため、当日便が取れなくても検査が可能な場合があります。
治療
軟便が数日続く場合は早めにご来院下さい。
治療にはメトロニダゾール(製品名:フラジール)という抗生剤を使います。
また、ジアルジアにはフラジールが効かない場合もあり、その場合はフラジール以外のニトロイミダゾール系の薬を投与することがあります。
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■院長 田代 雄太郎
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